昔の暦は一冊の本でした。日付だけではなく、毎日その日の吉凶を決める様々な注記事項が、ぎっしりと記載されていました。それらの、日の吉凶に関する記載事項を暦注といいます。その日が吉か凶か、何をしてはいけない日か、何をしたらいい日かをあらわします。 昔の人々にとっては、この暦注が生活のひとつの行動基準でした。ただし暦注の種類は数多く、それぞれのルールで暦日に配当されているので、同日に吉凶が矛盾する場合も少なくありません。吉凶はひとつの誡めだと受け止めればよいのではないでしょうか。